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日曜カメラマンの修行時代 from 栗原正己


2002年01月05日(土)初ライブ

 DCPRG初ライブはめでたく全員そろってのイベント出演。
 どう説明したらいいかわからいけれど、ステージ上の音もそこそこ良くてみんなの音がだいたい聴こえてお客さんもまたいい感じ、でいつもやっている曲がいつにないメリハリで盛り上がったり、それにつれて曲のサイズが変化していったりとまあ、それでめちゃくちゃ楽しく演奏できてしまった。と、いろいろと良かったわけです。
 僕の立ち位置は両脇が2人のドラム、前方左右にタブラ、パーカッション、しかもそれが芳垣藤井吉見大儀利見という超強力打楽器四天王に囲まれているのでバランスがいい時はもうリスナーとして最高の環境。ただただぜいたく。あ、前にも書いた気がしますねこの自慢、失礼失礼。
 暮れの25日、リキッドルームは音響的にちょいとやりづらくって演奏が荒っぽくなっちゃった気がするんだけど、たぶんライブというのはそれにまつわるいろ〜んな要素が重なって出来上がって行く筈で、その日のライブはたまたまそういう運気だったのだろう。で、さっきのライブの場合は三が日からの流れでおめでたい日本のお正月の祝福を受けたのかも知れない。なんだかよくわからんがとにかくそんな感じだ。関係のみなさんと物事に対して、ありがとうございました。と、以上、個人的な感想でした。
 あ、それとリハしか観てないのですが、ホッピー神山さんのトリオ「インプログレ」すーごーかーったー。

 ※朝方アップしようとしてうっかり寝てしまって今に至ります。今日もいい天気。

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つづきで富士副産物。これも後ろに富士山がかくれているのです。

[link:54] 2002年01月06日(日) 13:36


2002年01月06日(日)年賀状の効用ほか

 郵便受けに届く年賀状が日ごとに少しづつ減って行くのが、お正月気分とリンクしていて風情がある。ところが今日は一枚も来ておらず、やけに今年は急だなあと思ったら日曜日だった。やれやれまだ正月だ。
 久しぶりに年賀状を作ってみて思ったのだが、書いて出して、送ってくれた人にまた返事をかく。受け取ったらその場で書いて翌朝投函する。やってみるとこれがなんだか楽しいのだ。
 相手は仕事関係の人が中心でそれにたまにしか会わない友人がポチポチという感じなのだが(ファンの方々から栗コーダーへの年賀状にはここでの対応―――1月2日―――にさせてもらっているのは前に書いた。ありがとうございます)、その人のことを考えながら書いていると、まあ人にもよるけど(笑)ホンワカした気持ちになってくる。手で文字を書くことも心地よくて、キーボードで打つのとは脳の別な部分が活性化する気がする。
 たまに突然書けなくなっている漢字があったりして、ワープロを立ち上げてその文字を入力して36ポイントくらいに拡大して、ああ、そうなのか!なんてことも実に楽しい(京都のライブハウス「磔磔」もそれで書けるようになった。今では瓦礫の「礫」だって書けるよ!)。で今回書けなかったのは家族の「族」で、うっかり「旅」を書いてしまい、一度間違えたグラフィックを見てしまうとどうも正解が思い出せなくなってしまうのだ。
 それにもましてこんなにすがすがしい気持ちになるのは、たったこれだけのことでなんだか「自分がちゃんとしたことをしている」気分になれるからなのだ。自由業で、給料ボーナスなしで、夜更かしでムニャムニャ……と、その他あげればきりがないが、ま、とにかく普段は気付かないが、じつはそういったことでけっこう後ろめたい気持ちを持ちながら生きているんだなあ、ということもわかって収穫大。
 
 それとお礼と報告をしなければ。
 カメラの修理についてのアドバイスや写真の感想のメールをもらったり、昨日のライブ会場でも数人の人に「カメラはなおりましたか」と声をかけてもらったりで、みなさん、ありがとうございます&心配かけます、ですがこことしても本望でございます。
 故障したMZ―Sを、それを買った中野のフジヤカメラという専門店に持って行ったところ、中のフィルムをその場で手際良く取り出してくれてまずは一安心(袋状の暗室、というか黒い布を80cm×80cmくらいの袋状にしたものに手を突っ込んで中でサササッとカメラを開けてフィルムを巻き戻してくれたその間数十秒!すてきすぎる)。
 その店員の方に症状を話すと非常に適切なアドバイスをしてもらえた。大まかに言うと「もしかするとフィルムが少〜しだけ傾いていたのかも知れないが、メーカーに調べてもらうのは確実。ただ症状がテスト現場で出るかどうかはわからない。最近は症状が出ずとも部品交換して戻してくれる場合も多いが、正月明けでサービスセンターは今最も混んでいる時期。急ぐなら、直接持ち込むか、空いている時期を待つのがベターかも。」ということで、プロフェッッショナルはいつでもどこでも素晴らしい。
 とりあえず持ち帰り、様子をみることにした。ここのところ、それまで使っていたMZ―3を使っていて、こちらのカメラの良さも再認識しているところです。
 帰りに立ち寄ったタイ料理屋でたまたま、MEN’S―5の新年会に遭遇。打ちにくいからカタカナで書くけど、メンズ5はボーカル淡谷三治(アマチュアバンド時代からのバンド仲間。いるだけで面白いすごい人物)はじめメンバー全員が面白くて、さりげなくバカテクなバンド。クリスマスのリハーサルの時にもスタジオの隣で居合わせて以来だが、親しい知り合いに偶然会うとなんだかお得な気分。

 ※今ものすごく寒いけど、世の中気温は何度なのだろう。

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富士副産物その2。たまたまカッチリ撮れた。そのことは、気に入っている。

[link:55] 2002年01月07日(月) 07:48


2002年01月07日(月)そろそろ通常営業モードに

 本日の年賀状、一枚。月曜日だしいよいよ正月気分も抜けて来ざるをえない。世の中が動き始めているので、未処理項目があるでだけで何だか落ち着かない通常営業の状態だ(留守番電話の用件2件に連絡しそびれまして申し訳ありません)。
 事務処理関係では、苦手なことがたくさんある。というか、殆どが苦手だ。特に郵便物。中身を用意し、封筒を用意し、宛名を探して書いて、大きさ重さをはかり、それに見合った切手を用意して、貼って、封をして自分の住所を書いてポストに投函。ありゃりゃ、書き出してみるとこんなにプロセスがあるとは。こりゃ仕方ないということに決定。それと書類整理。保管してあっても出てこなければないのと同じ、またはそれ以下だ。
 最近は業務連絡は電子メールが中心になってきているが、これもあまり得意ではない。電話で直接話せば簡単に済むことを、一方方向なのもだからわかりやすい言い回しを考えているたり、おっ、書いた文章が怒っているように見えないか、とか考えているうちにあっと言う間に軽く1時間過ぎたりしている。もちろんメリットも大きいから文句はないけどね。にしても5〜6通書くと、まあ内容にもよるが、4〜5時間コースになる場合もあって、そんなにかかっちゃったことにがっかりする。
 仕事場が別にあってそこに通っていればまた違ってくるのだが、何しろ自宅でやっているものだから、本業の音楽制作と、事務処理と、自由時間がものすごいメリハリのなさで並んでいるのです。ま、どちらにしても一長一短あるからこれもじつは文句ない。
 あと、ものごとを正確に記録したりするのも苦手だな。関島さんの去年のデータを見て自分も正月のうちに振り返ってみようと思ったのだけど、まだ手つかずだ。いかん。こういうこともどこに書いておくかちゃんと決めていないから、手帳、栗コーダースケジュールをプリントアウトしたもの、Eメール通信記録なんかを総合しないといけないのだ。これが結構大変。こんなんだから、栗コーダー本を作る時に10何年分の仕事データを正確に書き出すのにどんだけ大変だったことか。
 …とか何とか。今日のはなんだかとりとめのないものになっているな。焦っているのだな。そこそこ落ち着いて片付けて行こう。

 ※新型iMac、あはは。面白いかたちしてますね。かわいいような間抜けなような昔の近未来のような。



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富士副産物その3。早朝の精進湖畔。取り込んでみて気付いたけど、左側に大きなフレアだかゴーストだかがうすく入っていた。フーム、いかん。

[link:56] 2002年01月08日(火) 10:42


2002年01月08日(火)冬の角川アニメ超豪華4本立て

 年末年始は現像屋さんも休みになるのでつまらないね。撮った感触をおぼえているうちに出来てきたもの見て、喜んだりがっかりしたりしたいのに。デジカメはその点すごく便利だけど、その場で結果がわかりすぎる。写真が仕上がってくるまでのあのワクワクした気持ちが味わえないのは残念だ。手段の目的化、というのがフェティシズムだとすると、これってそれ。さておき、撮ったフィルムがたまってしまったので、ラボに持って行った。
 仕上がるまでの2時間、近くの映画館で「冬の角川アニメ超豪華4本立て」を観ることにした。去年劇音楽を作った「あずまんが大王」(TV放映に先がけての劇場公開)が目的だ。
 場所は新宿パラス2という映画館で、古めの建物がちょっとすてき。自然な壁の汚れとか、くすみ、なんかは新しく出来たテーマパークじゃ真似できないからな。客席はけっこう広く、アイマックスシアターの様な急な傾斜でスクリーンが見やすそうだ。ここはいいな。好きだ。入りは1/3くらいで、客層が極端に片寄っている(笑…自分も客席に座ることでその片寄りに加わっているわけだが)。
 最初がその作品だった。試写に行けなかったので完成品は初めて観た。何曲作ったか忘れたが(7〜10曲の間。各種テーマの発注を受け、汎用性の高い構成で1曲が2〜4分のものを作り、納品)、5分間ですべての曲が余白なしに少しづつ立続けに使われていた感じだ(作曲者としてはとてもありがたい)。今回はそれを追うだけで精一杯、あっと言う間に終わってしまった。中音域に音を集中させすぎたか…と思った以外客観的、主観的な意見はあと数回観ないと、または半年くらい経たないと言えないだろう。
 時間もあるので後の作品も観た。2本目は「デジキャラット/星の旅」(体感で15分)。3本目「スレイヤーズぷれみあむ」(同40分)。音楽を軸にしてぼんやりと観た。後者では服部隆之がフルオケできっちりとした仕事をしていて、スコアから余裕、貫禄すら感じられる。氏の仕事(面識はない)はオーソドックスな中にもちょっとした特徴があって、ぼくは「王様のレストラン」からこっち勝手に注目しているのだが、どれも素晴らしい。
 最後の「活動写真/サクラ大戦」(体感1時間35分)は、大ヒットしたゲームソフトを映画にしたものらしい。これは良かった。予備知識なしで来のだが、驚いたことに「キョロちゃん」の本郷みつる監督作品で、その守備範囲の広さにびっくり。やっぱ力あるなあ、参りました。
 スコアも適確。やはりフルオケスタイルだが、平面的な音なのでシンセに聴こえた。シンセでも書方が適切ならこれくらいの感じは出せるのだな、と思ったのだが、スタッフロールを見るとどうやら生のオケらしい。録音後に大幅に手を加えたのだろうか。オリジナリティーは感じないが、劇音楽としてはベストのかたちで、自分の理想でもある(何にでも応じられる筆力が欲しいものだ)。田中公平という方の仕事だが、さぞかし方面では名のある方なのではないか。

 写真ができてきた。ここのところずっと朝の東の空を撮っていたのだが、毎日雲もなく、濃紺から赤を通って黄色へのグラデーションが美しい(昨日は明け方天気が悪かったので撮らなかったが、このことは失敗だ)。富士山の回りも同じような朝焼けが出ているのか、気になって仕方ない。

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もう少し続く、富士副産物その4。湖畔に群生するアジサイのまわり。落ち葉に霜がおりて凍っていた。本当はもっと拡大したいのだけれど。

[link:57] 2002年01月09日(水) 11:15


2002年01月09日(水)宇多田ヒカルはサボってない

 たまたま見たのだが、これは昨年12月の週間文春の近田春夫氏の連載「考えるヒット」のタイトル(部分)で、概要は、つまらなくなったアーチストは新人の時に持っていた「(創造への)モチベーション」の維持ができなくなって、それが曲に出ちゃう。作りたい、と、作らなきゃは動機の種類が違う…などとというようなことが書いてあって、思わず切り取ってしまった(嘘)。言い回しを含めてあまりに絶妙なので全文を引きたいところですがこれでも引用しすぎだ、さておき、自分もいつも何となーく考えていることをこんな簡潔にピシャリと表現できるなんさすが!これまた参りました。
 マーケットの規模は違うけど、これは自分にも栗コーダーにもそのままあてはまる。ライブをやるにしても、CDを作るにしても、受注の仕事にしても、このことが最も重要な項目なのは間違いない。このモチベーションの欠如したものの回りには人は集まってこない。「曲に出ちゃう」とあったけど、ほんとうにそうで、人はこういうことにものすごく敏感だ(昨日観たアニメ『サクラ大戦』もそうだったけど、技術もすごいが、やはり一眼となったこのやる気、これに感動するのです)。
 ムチャクチャな話だが、発注通りに作られたつまらない音楽と、発注からずれているけど面白いのではどちらが良いか? ありゃ、これは微妙だ。例が良くないね。まとにかく、仕事にしてもバンドにしても面白がってやることが大事ですがんばろう(このことはまた考えてみる)。

 さて掲示板では、昔作ったグッズのTシャツが人気で、そのことはじつにありがたいことで、リクエスト、嬉しく思います。しかしながら、さっき書いたことはグッズ制作にもあてはまるわけで、売り切れたものを新しく作り直すことはまずないと思います。
 ファンのみなさんは「そんなケチなこと言わなくてもー」などと思われるかも知れない。ちょっと説明すると、それぞれのグッズは、アルバム発売やら、本の完成がライブに間に合わなかった時の、こう、何と言うかプラスやマイナスの凝縮したエネルギーの作用があった上で出来てきたものであり、そういう意味では自分達にとっては一回のライブ、一枚のアルバムと同じようなものなのです。
 そう思っている僕たちに「また作ってください」と言ってもらうのは、とても嬉しいけれども「あれと同じアルバム作って」と言われているのに近いニュアンスで受け取れてしまうのです(極端な言い回しですが)。これは僕がこういうことに、より敏感だということであり、他のメンバーはまたちょっと違うかも知れないので何とも言えないのですが。なものですから、リクエストしてくれる皆さんはまったく悪くないので誤解なき様願います(これからもリクエストは遠慮なくガンガンしてください。ただ、それに応じられるかどうかは別な話になるので、フムフムと楽しく眺めさせてもらいます)。
 問題は、デザイナーの竹智君含め、僕たちが商売の能力が低いと言うことです。だいたい一枚売るたびに数百円の損をするようなグッズなんて普通、作りませんよね(ばかりこうTシャツ…大笑)。
 お店を次々に何軒も作っていったり、どんどん事業を拡張していけるような商才のある人は、たぶん売り買い自体の面白さに魅力を感じることが出来て、それを心底楽しんでやっているのでしょうね。いいなあ…。とにかくウチらはそういう能力は皆無である、と。
 ではあるが、こういうニーズが数多く出てくるのであれば、それに対応できるシステムは考えた方が良いだろう。と思っているところではあります(なるべく実行するのに苦痛の伴わないもの…笑)。得意な人にはほんのちょっとのことでも、自分には高い敷居なので、うまく行くかどうか分かりませんが、あくまでいやなことは出来ないのでご安心を(こんなところにも『しなきゃ』は出ちゃう)。そして気長にお待ちを(笑)、ということで。

 Tシャツのことを言いたいために近田さんの文章を引いた、のではなく、近田さんの文章のことを書いていたらTシャツの話になった、というのが今回の道筋です。Tシャツのことはずっと考えていたのでちょうど良かった。現状の確認ですが「ばか」「りこう」Tシャツは品切れ、再版(販)なし。「リコーダーTシャツ」は竹智君に問い合わせ中。

58.jpg 512×347 (original size)

そろそろ終わりか、富士副産物その5。たぶんカヤだと思う(自信なし)。日が暮れてから街灯の灯りで撮ってみた。ところでススキが案外むずかしい。うまく撮ってみたいのだがなあ。

[link:58] 2002年01月10日(木) 08:16


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